寄生獣(岩明均)電子コミック【スマホ専用】 [月刊アフタヌーン]
岩明均さんが描SF漫画の名作「寄生獣」を読んでみました。
寄生獣は過去に何度か読んだことがあったのですが、新装版が発売されていたのをきっかけに、久しぶりに一気読みです。
改めて思ったのが、ミギーはいいやつ。
人間を根絶やしする存在なのに、なぜかミギーに愛しさを感じます。
体を乗っ取れず不完全だからなのか、主人公の新一とのやり取りが兄弟みたいです。
地球に来た時にはほぼ知識がなかったけれど、高い学習能力でみるみるうちに、地球での生活方法・人間の習性などを学んでいきます。
まだ理解しきれなかった時は赤ん坊のようなものなので、無邪気な子供のよう。
しかし考え方は人間と違い、かなり冷徹です。
他の寄生された人間は食虫植物のように、顔がパカッと開き、一口で人間のをパクッ。
他にも、顔が長いナイフのようなものになり、無残に切り刻みます。
結構グロイかもしれません。
しかし、話のテーマはスプラッターではないので、そこまで気にならないと思います。
否応なしに戦う事を強いられた新一。
最初はなさけなかったこの少年も、多くの試練に立ち向かっていくうちにたくましくなっていきます。
それはミギーと共存した事による副作用なのか。
女性は変化に敏感らしく、早い段階で新一の母親や、恋心を抱く里美などは何かを察します。
打ち明けられたら楽になるけれど、彼女たちを巻き込む事になるかもしれない。
一人で胸に抱え耐える姿は、もうなさけなかった頃の新一ではなくなっていました。
そのうち他の人間たちにもミギーたち謎の生物の存在は知られることになり、そちら側につく者も現れて、人間vs.謎の生物ではなくなっていきます。
新装版、文庫版、20年をかけてメディア展開されるなど、連載終了から約20年経った今でも根強い人気を誇る理由がわかった気がしました。
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